本人と家族からこれまでの経過を聞き取ります。本人が自分の症状にあまり気づいていないこともあるので、家族や身近な人からの情報が診断のカギになります。
次のようなことを少し整理してメモしておき、詳しく医師に伝えましょう。
- どのような症状にいつ頃気づいたか
- 家族はどんな症状で困っているか
- 家族構成や生活環境に変化はあるか
- 日常生活にどんな支障・困難が生じているか
- 今までにかかった病気、現在のんでいる薬
医師による診察では、血圧測定や聴診に加えて、発語、聴力、手足の麻痺や不随意運動の有無、歩行状態などについて調べます。
神経心理検査
記憶障害などの程度を調べるために、簡単な質問に答える検査を行います。長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)やミニメンタル検査(MMSE)などがあります。
画像検査
脳梗塞や脳出血の有無や脳萎縮の程度を調べるために、頭部CTや頭部MRIなどの画像検査を行います。脳血流が保たれているかどうかを調べるために脳血流SPECTを行うことがあります。また、レビー小体型認知症の診断のために、MIBG心筋シンチグラフィを行うこともあります。
その他の検査
必要に応じて、血液検査や心電図検査を行うこともあります。
認知症「いっしょがいいね」を支えるガイドブック(監修:横浜総合病院・横浜市認知症疾患医療センター センター長 長田 乾 先生)より